缄口

45話

彼は賀宜年に失礼だと思われることを恐れていた。

もう我慢の限界だった。

賀宜年は彼の欲望の輪郭をはっきりと感じ取っていた。

「それで、賀宜年」傅白は続けた。「俺に何をしてほしい？」

賀宜年は少し黙った後、弱々しく口を開いた。「な、何でも...いいよ」

傅白は身を引き、「賀宜年、お前はAlphaに対して警戒心がなさすぎる」

「僕も辛いんだよ」賀宜年は小さな声で言った。「傅白、僕は君が好きだ」

フェロモンが交錯する部屋の中、密接に抱き合う二人。心動かされない方でさえ反応が出るのに、本当に好きな方がどれだけ平静でいられるだろうか。

傅白はそこまで考えていなかった。彼は緊張した声で尋ねた。「手伝おうか...