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16話

その後、賀広祥が彼を迎えに来た時、あの二匹の兎は祖父によって食卓に並べられていた。

賀宜年はもう随分と昔、あの頃の暮らしのことを思い出していなかった。

兎でさえも、飼い兎と野兎、ペットと食肉用と分けられる。まるで人間が烙印を押されて三六九等に区分けされるように。

陽光が闇を切り裂いて目の前を照らす中、賀宜年は大きく伸びをして、頭の中の自己憐憫と徹夜明けの疲労を振り払った。

早く仕事を終わらせて、学校に戻って真剣に彼を追いかけなければ。

新入生杯バスケットボール大会の一回戦はトーナメント制で、傅白が所属する機械学院は情報学院と対戦することになっていた。

偶然にも、今年の入学式で旗手を...