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81話

張虎は恥ずかしそうに頭を下げ、黙り込んだ。楊塵は身をかがめて張虎の肩に手を置いた。

「張虎、今は考え込むな。廖兄貴のことは俺が探してやる。彼の隠れ家の住所を教えてくれないか」

張虎は俯いたまま、声を詰まらせながら言った。「ありがとう、楊塵兄貴」

張虎が廖勇の秘密の隠れ家の住所を詳しく話し終えると、楊塵は張七に念を押した。「中にいるのは俺の友人だ。刃物で傷つけられたが、警察に通報できない事情がある。だから君に看病を頼むしかないんだ」

張七はうなずいて答えた。「塵兄、ご安心を。任せてください」

楊塵は張七の肩を軽く叩くと、呂策と共に外へ出た。

廖勇の隠れ家はほとんどが都市と農村の境界地...