都市の武神

228話

小筆は警官として既にある程度の経験を積んでおり、かつての何も知らない衝動的な若者ではなくなっていた。凶帮がどういう組織なのか、彼はとっくに理解していた。しかし天盟の実力も相当なものだし、何より塵兄が指揮を執っているのだから、小筆から見れば凶帮など恐れる必要はまったくなかった。

「塵兄、凶帮の人員なんて俺たちより少ないし、天盟には塵兄がいるんだから、凶帮なんて恐るるに足りませんよ」小筆は軽蔑したように言った。

凶帮はたった千人ほどの組織だが、天盟は三千人もの人員を擁し、数の上では凶帮を圧倒していた。

小筆はそう考えていたが、楊塵の考えは違った。「小筆、かつての凶帮と雷帮の抗争について知って...