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15話

「ピンポーン!」そのとき、エレベーターが停止し、ドアが開いた。抱き合った男女が入ってきた。男性は六十歳ほどの老人で、女性はまだ若く、二十代前半といったところだ。二人は甘い言葉を交わし続け、女性は息を荒げながら言った。「くすくす……上の方触らないでよ、昨日一晩中触られたのに、まだ足りないの?私、綺麗だと思う?」

「綺麗だよ……とんでもなく綺麗だ……私の宝物は世界で一番美しい人だ。こんなに美しい人を見たことがない……」老人が話している途中、目の端に楊塵を抱えている方雪清が映った。彼の視線はそこで凍りついた。方雪清から目を離せなくなったのだ。

「どうして黙っちゃったの……ふん、やっぱり。目の前の...