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64話

空はすでに明るく、冷澜之はまだ眠気を感じていなかった。

父上が沈逸之を宮中に呼びつけたと聞き、どのような処罰が下されるのか気になっていた。

彼女は処罰そのものには興味がなかった。父上が沈逸之を処刑しようと、平南侯府の者たち全員を一網打尽にしようと、彼女は少しも心を動かされることはなかったし、聖女ぶって侯府の人々を弁護するつもりもなかった。

彼らには全員死んでほしいとさえ思っていた。

もちろん、父上に油を注いで罰を重くするようなことはしない。完璧な被害者像を保つ必要があるからだ。

今の彼女は何もする必要がなく、ただ毎日自分の宮殿で過ごせばよかった。

冷澜之は花壇の前に座り、読書にも琴を弾くことに...