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60話

趙氏は妥協し、冷瀾之を訪ねないことを約束した。

しかし、息子に体を壊させるわけにもいかないので、彼女は自分の判断で息子に侍女を用意した。

その侍女は彼女の側付きの侍女で、愛らしく美しい顔立ちをしており、性格も非常に優しく、彼女はとても気に入っていた。

彼女がこの侍女を最初に迎え入れた時から、息子の側室にするつもりだった。

ただ、息子が公主さえも眼中になく、正体不明の女性のために平南侯府を離れ、辺境へ行き、あの女と六年もの間野の夫婦として暮らすとは思わなかった。

自分の側付きの侍女がもう役に立つことはないと思っていたが、思いがけず今日、状況が一転した。

実際、趙氏にはもう一つ下心があった。

息子...