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469話

最近、父上の体調がますます悪化し、太子と邵家はその看病に心を砕いている。私は国内にいないため、学院では人心が不安定になり、それに加えて悪意を持つ者の画策もあって、今のような状況が生まれてしまった。

冷澜之は建良帝の健康を案じると同時に、学院の状況も心配していた。

しかし、異国の地にいる彼女にできることは、手紙を送って安否を伺い、いくつかの忠告をすることぐらいだった。

瓊華もため息をついた。

行宮の外で、羽聞湛が足を止め、冷たい声で命じた。

「盛国の宮中、公主府、そしてヨセフ学院でそれぞれ何が起きているのか調べてこい」

「かしこまりました」

程なくして、情報が羽聞湛の手元に届けられた。

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