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43話

冷澜の盛装の出席は、前後に従者を従え、その威勢は太子とほぼ同等であった。

しかし、誰もそれを不自然だとは思わない。彼女が今上の伽羅姫であり、帝と后に最も愛される娘であるからこそ、太子の兄でさえも彼女を宝石のように大切にし、甘やかしているのだから。


張百戸の名は張仲謙といい、沈逸之より一つ年上の二十五歳で、沈逸之が出征する三ヶ月前に、彼もまた婚姻を結んだ。

彼の妻は柳氏という商家の娘で、家には兄と弟がいた。

家の中で唯一の娘として、彼女は当然のように溺愛されて育ち、柳家は富貴な家柄とは言えないものの、良田百畝と数軒の店舗を持ち、豊かな暮らしを送っていた。

張仲謙は結婚した当時、ただの白丁...