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337話

「姫様、どうしましょう?」

流紗は焦っていた。

もし伽羅姫の寝殿に男がいることが発覚したら、しかもその男が顧典司だとなれば。

最も重要なのは、顧典司が重傷で意識を失っていることだ!

間違いなく大騒ぎになるだろう。

姫様にとって非常に不利な状況になる。

冷藍之は心を落ち着かせた。「顧典司をわたくしの寝台に寝かせなさい。わたくしは外の様子を見てくる」

「姫様、宮中に刺客が侵入したとのこと。下官は捕縛の命を受けております」

慕容玄の声は冷たく殺気を帯び、まるで刺客が冷藍之の寝殿にいると断定しているかのようだった。

冷藍之は眉をひそめ、寝台の方の様子を見つつ、手を止めることなく、優雅に簡素な髪型に...