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314話

「娘娘がお話し終えたなら、私の番でしょう」冷澜之は言った。「私の部下が劇団の小道具から凶器を見つけました」

德妃の表情が一瞬凍りついた。「凶器ですって?」

宮中で凶器が見つかるなど、大いに忌むべきことだった。

冷澜之は頷いた。「彼らも故意ではなかったでしょうが、これは明らかに禁忌を犯しています。当然厳しく調査せねばなりません」

「私が公主様を誤解していたようです」

冷澜之は軽く唇の端を持ち上げただけで、それ以上何も言わず、部下に劇団の者たちを連行させた。

冷澜之も一緒に退出した。

德妃はその場に立ち尽くしていた。

周囲に自分の側近だけが残ると、彼女は優しい笑みを消し、常に穏やか...