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241話

「この数日、冷澜之は朝廷の場に立ちながらも、自ら進んで議論に参加することはほとんどなかった。

自分の実力をわきまえていたからだ。様々な分野について多少は学んではいたが、深く触れてはいない。そして、この朝議において彼女は新参も新参、軽々しく意見を述べても聡明さを示すどころか、ただ自らの弱点を晒すだけになるだろう。

そのため大抵の場合、彼女は静かに耳を傾け、朝臣たちの議論から何かを学ぶようにしていた。

また、朝廷内の派閥争いをより直感的に感じ取ることもできた。

まず当然ながら、太子を筆頭とする太子派がある。先日昇進したばかりの戸部尚書の賀大人、工部尚書の江大人、そして朝廷内の古参の武将たちは、表向...