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229話

太子妃と少しの時間を過ごした後、冷澜之は帰途につくことにした。

護国公主に封じられたことで、宮中では冊封の宴会が開かれることになっており、内務府がまもなく公主府を訪れ、彼女の寸法を測り、護国公主としての正装を準備する予定だった。

正式に冊封されれば、彼女は官位を持つ者となり、朝廷に出仕することができるようになる。

九州大陸において、女性が朝廷に出仕することは前例がないわけではなかったが、その例は極めて稀であった。

しかし、わずかながらもそうした先例があったからこそ、民間では彼女が護国公主に冊封されることに大きな反発はなく、むしろ彼女の功績について議論する声が多かった。

太子妃も彼女にはまだ忙し...