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223話

冷澜之の表情が冷たくなり、硬い口調で言った。「皇嫂は私が太子府に来ることを知らなかったのです。ある話を耳にしたので、わざわざ確かめに来ただけです」

太子は急に後ろめたさを感じた。

冷澜之が言っているのは、自分が彼女を政略結婚させようと提案したことだと思い込み、冷澜之の顔を見る勇気もなかったが、口では言った。「これは私を責めるべきことではない。誰のせいだ?お前が当初、私に一言も告げずに出ていったからだろう。私はお前がワラート族の刺客に攻められたと思い込み、昼も夜も心配し続け、人を派遣して盛京中を隅々まで探し回ったのだぞ」

「京兆府は三日に一度の大捜索、二日に一度の小捜索をして、民間から不満の...