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205話

限価令が公布された後、街中には不満の声が充満していた。

天海城は豊かな城であり、すべての家庭が穀物を栽培しているわけではないが、大多数の庶民は余裕のある財布を持っていた。

さらに冬でも寒さを感じず、むしろとても暖かいため、家に食べ物を長く保存できないことから、一般家庭では穀物や野菜、果物をあまり多く備蓄しない習慣があった。

朝廷からの救済米があったとはいえ、その救済米も無限ではなく、最初に米を受け取った家庭では、今や米甕の底が見え始めていた。

上等な白米が一斤五十文、玄米が一斤二十文と、以前の価格より決して少なくない値上がりだったが、多くの人は歯を食いしばってでも受け入れられるものだった。

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