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135話

冷澜之は心の動揺を抑えて、平静を装い言った。「この数日の大雪で、府内の紅梅が数株開花しました。城外の白梅もそろそろ咲いているかと思い、見に来たのです」そして逆に尋ねた。「五哥は?こんな早朝から、なぜ城外にいらっしゃるのですか?」

越王は目尻を下げて微笑んだ。「最近、皇兄が民を安んじ、城内の秩序維持に功績を上げられ、父上から大いに褒められておられる。本王も父上の憂いを少しでも分かち合いたいと思い、何かお役に立てることがないか見回りに来たのだ」

冷澜之は頷いた。「そうですか。では、五哥はお忙しいでしょうから、邪魔はいたしません」

彼女がちょうど簾を下ろそうとしたとき、越王の声が近づいてきた。...