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126話

冷澜之が車の窓の帳を開けると、遠くに伸びる長い列が目に入った。

「何が起きているのか、聞いてきなさい」と彼女は命じた。

すぐに護衛の一人が情報を集めに向かった。

間もなく、その護衛が戻ってきた。「姫様、あれは驸…いえ、平南侯府の沈世子様が借り上げた場所でございます。炭を売るために特別に設けられ、今朝から販売を始めたそうです。ここの木炭は通常価格の三倍だとか」

冷澜之の瞳が沈んだ。「あの男、災害で儲けようというのか!」

本当に腐り切っている!

この期間、彼女と皇兄は京の生活必需品の価格を維持するために多大な労力を費やし、ようやく効果が出始めたところだった。こんな害虫に台無しにされてたまるものか...