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889話

「どこへ行くんだ?」

電話を切り、洗面所で歯を磨き、顔を洗い終えて、これから服を着ようとしたところだった。だが思いがけず、董姝が背後に現れ、後ろから私を抱きしめてきた。

私は少し驚き、鏡に映る董姝を見ると、なんとパンツ一枚だけの姿で、この状態で名残惜しそうに私を抱きしめ、自分の姿があらわになることなど全く気にしていなかった。

牛乳のような肌が、滑らかに私の体を包み込んでいる。

思わず胸が温かくなり、董姝のこの突然の優しさに、もうこのドアから出たくなくなってしまった。

振り返って小柄な彼女をぎゅっと抱きしめ、笑いながら額にキスをした。「クラブに行くんだ。行きたいか?」

董姝は自分がどうしてこんな...