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85話

温楠は当然のような顔をして言った。「おじいさん?それとも大おじいさんと呼んだ方がいい?」

なんだそれは。まだ若いこの俺は、刑務所で二十一歳の誕生日を迎えたばかりなのに、そんな年寄りじゃない。

「やめてくれ、そんな敬称は受けられないよ」

私は慌てて言った。

温楠は唇を噛み、今にも泣き出しそうな表情で言った。「まだ私が神話に行ったことを恨んでる?私は本当に男を探しに行ったわけじゃなくて...実は、実は...」

「君が誰を探そうと、俺には関係ない」

私は淡々と言った。

温楠は涙ながらに続けた。「違うの、聞いて。実は、実はあの数日間、私すごく葛藤してた。こんな風になりたくなかったのに、あ...