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776話

元宵節が過ぎ去り、京城のあらゆる階級の人々が一斉に仕事場へと戻っていった。街から赤い提灯が片付けられると、正月の雰囲気はすっかり消え失せてしまう。

今年の冬は特別寒く、加えて京城は砂埃も多いため、夜になると街をうろつく人はあまり多くなかった。

しかし、それが「醉夜情迷」の商売に影響することはまったくないようだった。

今や京城は全国の注目を集め、街中は風前の灯火のように緊張感に包まれ、嵐の前の静けさが漂っていた。

どの角度から見ても、天泉グループの規模は全国でもトップクラス、ましてやこの四九城においてはなおさらだ。多くの人々の視線が明日の開廷に注がれていた。

あっという間に二日が過ぎた。

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