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50話

「あなたを見ていると嫌な感じもしないから、思い切って試してみようかなって思ったの。初めてが年寄りの色魔たちに安く済まされるのも嫌だったし。まさか、こんなことになるなんて……」

黄嫣は挫折した表情を浮かべていた。

私は気まずく笑った。

まさかこういうことだったとは。同時に、心の中でため息をついた。

黄嫣は仕事を終えたばかりで、少し疲れていたようだ。少し話した後、車の中で眠ってしまった。

二時間後、すでに泉漾に戻っていた。私の家までは、さらに三十分ほど歩かなければならない。山道が続き、私を産み育ててくれた小さな山村に着いたときには、すでに夕暮れ時だった。

小さな山村は相変わらず寂れており、道には若...