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450話

蒋思琪の目は、夜になるとひときわ輝いて見えた。

まるで窓の外の月光を反射しているかのようだった。

暗闇の中にいる人間は、いつも特別な勇気を持つものだ。薄暗い環境は、曖昧さを育むのに最適なのだ。何となく盗みを働く時の耳を塞ぐような、そんな心理があるのかもしれない。

この数日間、二人は同じ部屋で生活していて、そういった感覚はより強くなっていた。

特にシャワーを浴びた後、間近にいる相手の体から漂う匂いが、空気と共に広がり、部屋全体が何とも言えない曖昧な雰囲気に包まれるのだ。

体臭と、シャワージェルの香り。

それらが混ざり合い、鼻に届くと、本当に眠りにつくのが難しくなる。

ただ、ここ数日は本当に目が回...