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411話

洛菁晨はこの時、実は非常に緊張していた。

自分でも鏡の前で見て胸が高鳴るようなこの寝間着姿でこの部屋に来た時から、彼女の心臓は加速し続けていた。

なぜか憑かれたように部屋に来てしまったことも、自分でも理解できなかった。

おそらく26年間の人生で、一度も男性と本当に親密な関係になったことがなかったからだろう。

中国で育った彼女だが、幼い頃から男性と接触するたびに、あの忌々しい趙文昭が現れて邪魔をしてきた……

彼女はそんな状況にうんざりしていた。ずっと恋に憧れ、同時に、こんなにも完璧に発達した女性として、男女の営みにも憧れていた。一人で長年頑張ってきて、好みの男性に出会わなかったわけではない。

彼...