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400話

「すごいじゃないか、兄弟！」

車に乗り込んだ馬波は、思わず再び称賛の言葉を口にした。

私は額の汗を拭いながら、力なく言った。「あの時どれだけ緊張してたか分かる？」

馬波はゲラゲラと笑った。「安心しろよ、彼女は絶対に気づいてなかった。もしこれで見破られたとしたら、それは彼女が昔お前のことを深く愛していたってことだ」

馬波のこの説明を聞いて、私の心はどうしていいか分からなかった。そうだ、彼女は私だと気づかなかった。喜ぶべきなのだろうが、それは山海の誓いを立てた私たちの関係が全て幻だったことの証明でもあり、ため息が出る。

私は苦笑いを浮かべながら首を振った。「俺たちはもう敵同士だ。彼女はもう俺が知っ...