Read with BonusRead with Bonus

375話

「劉東、ありがとう……お兄さん、ありがとう」

洛菁晨にもっと尋ねようと思ったが、彼女は顔色を悪くして、そのまま階段を駆け上がってしまった。

馬波もぼんやりとした様子で、「くそ、この場所、意外と問題が多いな」と一言呟いた。

俺は苦笑いを浮かべる。

正直、今は俺も何がどうなっているのか、さっぱり分からなくなっていた。

もし洛菁晨が本当に趙文昭と関係があるなら、趙文昭が助けに来ないのはまだしも、自分の愛人に嫌がらせをするなんて、どれだけクソな話だ。

「はは、ほっとけよ！」

馬波は神経が図太い男だ。少なくとも表面上はそう見える。彼は俺の肩を抱いて笑った。「行こうぜ、俺たちで続きをやろう！」

俺も馬波と...