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139話

正直に言うと、この一年間の薫陶で、私は夜の世界のことなら何でも手の内にあり、自在に操れるようになった。

夜の世界の後、一足飛びに成功するとは思ってなかったから、小貴と賭場の計画を立てるだけだった。だが思いもよらず、当初の賭場計画が、いつの間にか高級プライベートクラブへと変わっていた。今ではもう賭場なんて重要じゃない、松柏坊の添え物に過ぎない。この間はずっと順風満帆で、崔総管の件以外は、すべて順調だった。

だからこの頃、私は少し思い上がっていた。考慮が及ばない部分が多すぎたんだ。

高さんのバックグラウンドさえあれば、すべてが思いのままになると思っていた。

だが実際に触れてみると、物事はそ...