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78話
その年の七月、方怀義の私塾が休みになると、蘭玉はすることがなくなった。この半年間、彼は私塾で子供たちに字の読み書きを教え、暇な時間は花壇で庭の花々の手入れをしたり、慶豊楼へ行って花小梁の芝居を観に行ったりしていた。一人は芝居が得意で、もう一人は音律に通じており、深く語り合ううちに気が合い、かなり知己としての感覚を覚えるようになっていた。
これは恐らく蘭玉が北平に来てから、最も気楽に過ごした日々だったろう。
数ヶ月が過ぎ、蘭玉の蒼白く痩せた顔色に少し血の気が戻り、眉や目元にも生気が宿るようになった。李明安たちはそれを見て、徐々に安心するようになった。
その間、李明安は蘭玉が私塾で居心地よく...