封建の残滓

67話

蘭玉（らんぎょく）は阿片中毒を断ち切った後も、長い間、精神的な依存症に苦しめられていた。

彼は黒いペースト状のものを見ることができず、ゆっくりと立ち上る白い煙を見ることもできず、さらには男が煙管を持って煙草を吸う姿も見られなかった。普通の紙巻きタバコでさえ駄目だった。それらは常に彼に阿片を思い出させた。その渇望は、まるで隠れた悪意のある毒虫のように、静かに彼の血肉や骨髄に潜伏し、一瞬でも油断すれば顔を出し、彼を再びあの死の道へと誘い込もうとしていた。

蘭玉はその強靭な精神力をもってしても、それに耐えることはほとんどできなかった。

李叔堂（りしゅくどう）が亡くなった後、蘭玉が李公館で過ごす日々は...