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49話

雪は一晩中降り続けていた。蘭玉が目覚めたのは既に夜半過ぎで、頭はぼんやりとしていた。

一瞬、自分が地獄にいるのか、それともまだこの世にいるのか分からなかった。うつろな目を開けると、しばらくして白い天蓋が見えてきた。

ここは自分の部屋だ。

蘭玉は思った、自分はまだ生きているのだと。

「蘭玉、目を覚ましたの?」傍らから驚きと喜びの声が聞こえ、蘭玉が顔を向けると、そこには李明安の姿があった。

李明安は右手に水の入った急須を持ち、それをテーブルに置くと、足早に近づいてきた。彼は手を伸ばして蘭玉の額に触れ、「具合はどう?どこか痛いところはある?」と尋ねた。

蘭玉は黙ったまま。全身が酷く痛み、...