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38話

「お前、男が好きなんだろう?わざとあいつを誘惑しようとしてたんだな?!」

「見る男見る男誘惑して、今じゃみんなお前から離れていって、だから今度は新入りに目をつけたのか?!この淫売!」

聞こえてくるのは周瀾澈(しゅうらんちぇ)の一方的な怒号ばかりで、周瀾清(しゅうらんちん)はずっと黙ったままだった。鋭い平手打ちの音が響いた後になってようやく、周瀾清の悔しさと涙を含んだ声がかすかに聞こえてきた。

「違う……誘惑なんてしてない……」

「そうであることを祈るね!」周瀾澈は険悪な表情で脅すように言った。「もう一度あいつに媚を売るようなことがあったら、お仕置きだからな!体育館の物置に行くのもすっかり久しぶ...