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455話

病院を出た時、すっかり日が暮れていた。

劉湘はまるで恋に落ちた少女のように、張輝の肩にぴったりと寄り添い、その顔には幸せに満ちた喜びが溢れていた。

張輝は劉湘の艶やかな体つきを感じながら、心に波紋が広がるのを覚えた。彼は軽く劉湘の手を引き、「劉院長、あなたの件はすっかり解決したから、もう行くよ」と言った。

劉湘はハッとして我に返り、驚いた様子で彼を見つめた。「え、何?張輝、もう帰るの?」

「もちろんさ。どうしたの、劉院長はまだ名残惜しそうだね?」張輝はニヤリと笑い、からかうように言った。

劉湘の頬には薄っすらと赤みが浮かび、その瞳には濃密な情欲が満ちていた。まるで湧き上がる熱い流れのように。張...