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36話

尋問室で、丁逸はつまらなそうにお茶を飲みながら、落ち着かない様子で辺りを見回していた。

対面の若い警官は疑わしげな表情で彼を見つめ、「これだけですか?」と尋ねた。

「じゃあ何を期待してるんだ?正義感で行動しただけなのに、刑事責任を取れとでも言うのか?」

丁逸は両手を広げ、「表彰状一枚もらえるどころか、こんな目に遭わされるとはね。暇つぶしにもほどがあるよ」と言った。

「では丁さん、なぜあんな人気のない路地を歩いていたのか説明していただけますか」

丁逸の答えに明らかに納得していない若い警官は、疑問点を突いた。「常識的に考えて、これはまるで計画的だったようにしか見えません」

くそっ、俺が...