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187話

「そう言いながら、丁逸が指を指すと、病床に横たわっている夏麗はまだ目覚めておらず、瞼をしっかりと閉じたまま、ここで何が起きているのかまったく知らない様子だった。

かなりの時間が経ち、黒哥はすでに長い待機の中で二時間以上も跪いていた。空がようやく明るくなり始めた頃、病院の階下から物音が聞こえてきた。

数人が慌ただしく階段を駆け上がってきた。

その人物が部屋に入った瞬間、黒哥は天恩を受けたかのように安堵した!

これこそ自分の最後の救いの綱だ!張弁護士だ!

「張弁護士!やっと来てくださいましたね!」

黒哥は腰を低くし、主役が来たのを見るや否や、必死に体を起こして迎えに行った。

張弁護士は...