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119話

漆黒の空間の中で、懐中電灯が放つ薄暗い白熱光が四方を照らし探るが、何も見つからない。

自信満々でここに来た一行にとって、王陵の入口さえ見つけられないという現実は、頭から冷水を浴びせられたようなものだった。一瞬にして全員が我に返った。

宝物を見つけた後の分配よりも、目の前の問題を解決する方が現実的だった。

一行は石像の周りをぐるぐると回っていたが、どうにも手がかりが見つからない。皆が焦り始め、いくらか苛立ちを覚え始めた時、突然劉三児が驚きの声を上げた。

針が落ちても聞こえるほどの静寂の中、突然「カチッ」という音が響いた。懐中電灯がその音を追うと、いつの間にか、この間抜けが現場の青い石板を...