若様 、王様は男娼です

95話

萧晔はこの言葉を聞いて胸がざわめき、疑わしげに彼を上から下まで暫く眺め回してから、ようやく口を開いた。「もしある人がいて、どれだけ親切にしても、その相手が一向に良い顔をしてくれないとしたら、どうすればいいだろうか？」

朱颜は元々机の上の書物の山に斜めに寝そべっていたが、この言葉を聞いて突然そこから転げ落ち、震える指で萧晔を指さした。「お前、まさか心に決めた人がいるのか！」

まさか！そんなはずがない！お前のような温厚で端正な、風雅な若殿様に、こんな冷たい態度を取る娘がいるなんて！朱颜は心の中で疑問が渦巻いたが、もちろんこんなことを萧晔に直接聞くわけにはいかず、ただ彼の肩をぽんぽんと叩いた。

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