若様 、王様は男娼です

70話

経得の之晏のこの騒ぎで、萧晔はむしろ数日間ベッドで横になる余裕ができた。

之晏は罪悪感からなのか、本当に手伝いたいのかは分からないが、毎日せわしなく動き回っていた。

萧晔は彼が毎日自分の前で奮闘する姿を見て、むしろ楽しく感じていた。

「兄さん、兄さん！みかんを食べる？それともりんご？」

萧晔は医者から十分な休息と栄養補給を指示されて以来、之晏は毎日彼の周りをぐるぐると回り、必死に珍味や果物、野菜を彼の胃に送り込もうとしていた。一瞬も休まず、脇で香りを嗅いで唾を飲み込む狗蛋を苦しめていた。

「之晏、ちょっと休みなさい、話を聞いて」

萧晔は之晏に手招きし、自然な流れで之晏が剥いたばかりのみかん...