若様 、王様は男娼です

27話

萧晔の沈んだ表情を見て、思わず唾を飲み込みながら横に這いずって距離を取った。今逃げなければ、いつ逃げるというのだ？

之晏は素早く立ち上がって逃げようとした。萧晔は彼の背中を見つめ、「止まれ」という言葉が口から出る前に、目の前が暗くなるのを感じた。

之晏は不自由な足を引きずりながらも、かなりの勢いで逃げ出した。震える足取りでとにかく遠くへ行こうとする。彼がどれだけ愚かでも、萧晔がまた自分を叱りつけようとしていることくらい分かっていた。

左に曲がり右に回り込み、ようやく裏口から聴軒に戻ることができた。とりあえず危機は脱したようだ。萧晔もいずれ怒りが収まるだろう。

「萧晔兄さん」狗蛋が飴細工...