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137話

「ちょっと耳打ちしただけで、之晏の体は止まらなくブルブルと震え、胸が詰まるような悲しさを感じた。之晏は拳を握りしめ、胸を強く二度叩き、涙をこらえながら前に進み出て萧晔の前にひざまずいた。「兄上」

「恒王が崩御された」才気煥発で、小賦に優れ、試験に臨むたび、官韻を押して賦を作り、八叉手で八韻を成す。その才能は植公に匹敵するほどだった。

今日は正月二日。

ゆっくりと閉じていた萧晔の目が突然見開かれ、またすぐに閉じられ、眉をきつく寄せた。「もう一度言ってみろ」

之晏はひざまずいたまま、その言葉に体を激しく震わせ、やっとのことで口を開いた。「恒王殿下が...もうすぐ崩御されます」萧晔は背筋をピ...