幸せな劉さん

451話

「彼女はやっぱり王偉のことを気にかけているんだ」刘さんは考えた。最も辛いのは恐らく「性」の問題だろう。自分が彼女の「慰め」の道具に過ぎないのではないか、あのおもちゃと大して変わらないのではないかと思うと、刘さんは思わず少し物悲しい気持ちになった。

翌日も刘さんはいつものように早朝に家を出て、ゴミ収集車を押しながら通りを掃除した。今日さえ乗り切れば、王偉が出て行ってしまえば何も問題はない。時間が経てばこの件も徐々に忘れていくだろう、と考えていた。

午前中は思い切って携帯の電源を切っていたが、午後になると王偉がそろそろ出発するだろうと思い、申し訳なさを感じて電源を入れ、彼に電話をかけて二言三言...