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390話

今度は話し方も普通に戻っていた。やはり率直な性格の人なんだな。老劉は機嫌よく外出した。道路清掃は計画通り決まった時間にやるものだが、外でタバコを吸うことこそが本当の用事だった。まだ時間が早いと見て、理髪店に寄って髪を切った。

実際はとっくに頭頂部が禿げていて、ゴミを相手にする仕事のこともあり、手間を省くために随分前から丸坊主にしていた。ただ新しく生えてきた短い毛を綺麗に剃るだけのことだった。店を出ると、彼女が家にいることを思い出し、帰っても気を遣うだけだから、遅く帰ろうと考えた。

本来なら担当区域の清掃は二時間ごとにやるものだったが、休み休み作業して五時過ぎになった。スーパーで小麦粉を一袋...