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308話

広報部と協賛企業との約束は週末だった。それまでに戴茉は王青青を連れて商店街へ行き、フォーマルスーツを一着レンタルした。

「本当にこんな格好じゃないといけないの?」王青青は身につけた小さなスーツを引っ張りながら、同じくビシッとキメた姿の先輩に尋ねた。

「必要よ、絶対に」戴茉ははっきりと断言した。「スポンサー集めって言ってしまえばビジネス交渉と同じようなもの。人は衣装、馬は鞍っていうでしょ。こういう格好をしていれば、少なくとも私たちが真剣だという印象を与えられるわ」

そうか、先輩は経験豊富な人だから、その言葉に従えば間違いないだろう。ただ王青青は芸術系の学生で、普段はアート系のファッションが...