危険な喜び

56話

「あぁっ！」林讓は抑えきれない痛みの声を上げ、趙弘陽が再び口枷を外してやった。

趙弘陽は彼に尋ねた。「小讓、まだ素直に言うことを聞いてくれるかな？」

林讓はようやく来た人が趙弘陽だと気づいた。彼は懇願せず、ただ力なく問い詰めた。「どうして僕にこんなことするの？趙弘陽、君の愛は重すぎる。解放してくれないなら、いっそ殺してよ」

「バカだな、僕が君を殺すわけないだろう。君を解放することもあり得ない。僕は君に幸せになってほしいんだ」趙弘陽は厚顔無恥にそう言った。

林讓は混乱に陥った。趙弘陽がどうしてこうなったのか？いつからこんな風に変わってしまったのか？理解できない。「怖いよ……どうしてこんな...