危険な喜び

50話

「でも小譲、これからもっとたくさんの初めてがあるよ」趙弘陽はそう言いながら、趙竟から送られてきたメッセージを思い出した。

実は彼はこんなに早く林譲を手放したくなかった。まだ別れたくない気持ちが強かったが、父親の命令に逆らうこともできなかった。おそらく彼は早くから気づいていたはずだ。林譲の命を助けても、彼を待ち受けているのは良い日々ではないということを。

林譲はあまりにも頑固で、あまりにもプライドが高すぎる。主人の前で立っていられる奴隷などいないのだ。趙竟の強制的な刻印は、林譲を壊す第一歩に過ぎなかった。

趙弘陽は林譲に黒いシャツを着せ、ズボンも履かせた。林譲は彼が何をしようとしているのか分から...