危険な喜び

101話

「小レンレン、また会ったね」顧楷は車から降りると、眼鏡のフレームを軽く押し上げた。ワイシャツの上から四つのボタンが開いていて、歯形のついた胸元が見えている。

林レンは軽く微笑んだだけで、顧楷の挨拶には応じなかった。

「随分と大胆だな。俺に捕まえられて閉じ込められるのが怖くないのか？俺は趙竟や趙弘陽のような役立たずじゃないぞ」顧楷は意味ありげに林レンに近づくと、彼の右耳の耳たぶに手を伸ばして触れながら言った。「誰もお前を見つけられないところにね」

林レンは軽く鼻を鳴らし、軽蔑の気配を漂わせた。彼は顧楷のズボンからスマホを取り出し、画面を顧楷に向けた。顧楷は溺愛するような笑みを浮かべながらロ...