Read with BonusRead with Bonus

10話

「お前は図に乗って

慣れた無関心を装う

私も見習うべきかな

自分だけ守る余裕を

そうすれば 崩れることもない

私が手放すかどうか お前には大差ないんだろう

結局 心を注いでいたのは私だけ

すべてを お前に捧げたのに

それを寛大だなんて言わないでくれ 本当に分かってない

悔いなんてない 感動を求めてるわけじゃない

お前は自分を 吹き抜けた風だと思ってる

すべてを お前に捧げたのに

心を差し出しても だんだん虚しくなる

分からないなら それでいい」

林讓はスポットライトの下で、白く輝いていた。彼は少し伏し目がちで、時々目を閉じる。歌に酔いしれる彼を見て、周りの人々は彼の歌声に魅了されていた。歌う...