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526話

周りの人が一斉にこちらを見つめる中、私は恥ずかしそうに笑った。その言葉は間違っていない。確かに初恋の相手だったが、今は友達というだけのことだ。

林夏は驚いた様子で私を見て、「どうしてここに来たの?」と尋ねた。

「ちょっと用事があって、ついでに会いに来たんだ」私は彼女たちの方へ歩み寄り、フルーツの盛り合わせを差し出しながら言った。「みんなにもフルーツをどうぞ」

「まあ、イケメンって気が利くのね。林夏の目は確かだったわね〜」女性たちがキャッキャと盛り上がり始めたが、もう慣れたものだ。

林夏は彼女たちを睨みつけて、「フルーツだけ食べなさいよ、変なこと言わないで」と不機嫌そうに言った。そして私...