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418話

「林夏が私たちが病院にいると聞いて、驚いた様子で『そんなに深刻なの?』と言ってきたんだ。私が『かなり深刻だよ』と答えると、彼女はすぐに『じゃあ、見舞いに行くわ』と言ってくれた」

しばらくして、林夏がやって来た。白衣姿がなかなか様になっていて、髪をポニーテールにまとめているのも清潔感があって颯爽としていた。

「東のお坊ちゃん、久しぶりね。霊児は大丈夫?」廊下に立っている私を見つけると、笑顔で声をかけてきた。

「点滴を受けてるところだよ」彼女の呼び方に少し辟易しながら答えた。

林夏は病室に入って様子を見たが、蘇霊が眠っているのを見て起こさずに、私と一緒に廊下に出て、病院の下の景色を眺めてい...