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382話

この日もいつものように、萧氏集団の株を監視していた。例によって我々の圧力で下落していたのだが、思いがけないことに午後になると上昇し始めた。少し驚いたが、終値では五ポイント以上も上がっていた。

面白いじゃないか。思わず笑みがこぼれた時、小胖がドアをノックして入ってきた。

「兄貴、見ましたか?」と彼は直球で聞いてきた。

私は頷き、見たと答えた。小胖は向かいに座り、今日は大きな資金が萧氏集団に流入したと言う。どうやら彼らは自力で立て直そうとしているようだ。株価を引き上げる作戦だろう。

少し考えて、「おかしいな。理屈から言えば、彼らにはそんな大金はないはずだ。金があるなら、今まで待つ必要もなか...