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355話

李華との酒席は二時間ほど続き、会話は楽しかったものの、正直なところ何の用事もなく、二人とも心ここにあらずといった感じだった。

しばらくすると、李華は腕時計を見て笑いながら言った。

「小東、もう遅いから帰ろうか。今夜はこんなに時間を取らせてしまって、悪いことをしたな」

私は軽く笑って返した。

「華兄、気にしないでください。僕も特に予定があったわけじゃないですし。でも確かに帰らないと、妙妙がきっと不機嫌になって、遊びに連れて行かないって言って拗ねるでしょうね」

「ハハハ、妙妙はそういう性格だからな。大人になりきれない子供みたいなところがある。お前が大目に見てやって、気にしないでやってくれ」と...