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273話

「話しているうちに、李社長が急に私にとても近づいてきて、腕と腕がときどき触れ合うようになった。最初は気づかなかったんだ」

「でも、そのあと彼女がなんと言ってきたと思う?『東くん、あなたと知り合えて嬉しいわ。今夜、夜食でもご馳走しようか』って」

「その瞬間、僕は固まってしまった。李社長の言葉に何か裏があるような気がして、試しに『李社長、みんなもうお腹いっぱいじゃないですか?夜食なんて食べられますか?』って聞いてみたんだ」

「いいえ、彼らのことは気にしなくていいわ。あなたと私だけで」彼女はそう笑いながら言うと、なんと手を私の太ももに置き、指で円を描きながら、色っぽい目配せをしてきた。

全身...